Catharsis / Igni Et Ferro

2025年2月26日

ロシアメタルといえば、Archontesを筆頭にクソメタルの黄金地域としてのイメージが強いが、他では聞けないような、むせかえるような怪しい雰囲気に酔えるのもまた魅力であった。そのなかでもこの曲は「この曲が終わり次第自殺します!」といったかんじのキチガイじみた激鬱キラーチューンである。

アンチサブスクを誇りとしている俺は、スマホにいれるためのとっておきを選曲していたところ、10年以上ぶりにこの曲を聴いたらあまりのクサさに笑った。ガサガサとした耳当たりのギターに、どの音色にしても安っぽいキーボードがロシアンワールドをさらに引き立てる。うーん正統派B級である。曇りのない、清浄なB級だ。

バッハを全く思い起こさせないパイプオルガンで幕を開け、なんとなくStratovariusのBlack Diamondっぽく弾いてみましたが出来ませんでしたって感じのギターのメロディが耳を襲う。新宿Disk Heavenで購入し、もどかしく包みを破り、携帯CDプレーヤーで聞いたとしたら、西新宿とみん銀行前で笑っているところである。もう通じない表現である。

変なAメロを押しのけるようにベチベチとしたドラムが盛り上げようと頑張る奇天烈な雰囲気のBメロ、もうこれがサビでもいいんじゃないか、安定感のないボーカルのロングトーンを聞きながらそう思っていると、ロングトーンを駆使したクッサいサビに突撃。Skylarkの一本指奏法を思い出すようなキーボードもきっと頑張っている。DragonlandのRide For Gloryのような、変なのが混ざりまくった結果いいかんじになったというTHE結果論。これぞロシアンクサメタルである。なおこのアルバム、ほかの曲はクソである。

Nefelimといいこいつらはどうなったのか。戦争の影響はないのか。戦争なんかやめてメタルやれ。PalsarとかDub Bukと組んでアルバムをだそう。Dub BukのСлава Украiнiカバーしたりしろ。

Song Review

Posted by Hurricane Master